インバース型米国長期債連動ETFのTBFとTMVについて解説します!
こんにちはCantomです。
こちらの記事ではインバース型の米国長期債連動型ETFであるTBFとTMVについて解説します。インバース型の商品は通常の銘柄と異なり、ベースとなる商品の価格が下落すると逆に価格が上昇するタイプの商品です。逆相関の銘柄ですが信用取引ではないので、株式の空売りのように、予測が外れてしまっても損失が青天井になるというリスクはありません。
標準的なブル型の米国長期債連動ETFのTLTとTMFについてはこちらの記事を参考にしてください。
Contents
インバース型の米国長期債連動型ETFのメリットとは?
TLTとTMVの逆バージョンにあたるため共通点は多いですが、一般的に次のようなメリットがあります。
- 国債は最も情報が多い投資商品である
- 経済のサイクルが分かるようになる
- 金利が株や為替へ与える影響が理解できるようになる
- 変動率が控えめなため初心者でも大ケガをしにくい
- インフレ率に連動して価格が上昇する事が多く、経済指標を利用した短期トレードに利用しやすい。
TBFについて
公式にはICE米国財務省20年超債券の日々の価格変動をマイナス方向に1倍反映することを目標とした商品(諸経費前)とされています。投資家としては30年債と連動すると考えて投資判断をすると良いと思いますが、金利が上昇して債券価格が下落した場合にTBFは価格が上昇することに注意をしてください。TLTとは異なり株式相場の暴落時のリスクヘッジには使えるものではなく金利上昇局面のスイングトレードに利用すると良いです。
正式名称 | Short 20+ Year Treasury |
ティッカー | TBF |
管理会社 | ProShares |
マネジメント費 | 0.90% |
ホールディング | 米国20年超債券(複数のため省略) |
公式ホームページ | https://www.proshares.com/our-etfs/leveraged-and-inverse/tbf |
TMVについて
TMFと同じDirexionが管理しているETFです。インバース型ですがTMFと同様にICE米国財務省20年超債券の日々の価格変動をマイナス3倍に換算することを目標とした商品(諸経費前)と説明されています。投資家目線としてはTBFに3倍のレバレッジが掛かった商品と認識しておけば大きな問題はないと思います。注意点としてはこの3倍の動きは目標値であること、デイリーベースでの計算になるので長期保有すると、単純にTBFの3倍の変動率にはならないという点があります。チャートを見て分かるように長期保有をすると確実に負けるタイプの商品と認識しておくのが良いと思います。原則としてはデイトレード向きの商品です。
正式名称 | Direxion Daily 20+ Year Treasury Bear 3X Shares |
ティッカー | TMV |
管理会社 | Direxion |
マネジメント費 | 0.93% |
ホールディング | US Treasuries 27-30: 42.28% 24-27: 31.50% 20-24: 26.20% |
公式ホームページ | https://www.direxion.com/product/daily-20-year-treasury-bull-bear-3x-etfs |
まとめ
TLTやTMFに比べると少し高度な商品ですが、ブル型の債券ETFを乗りこなせるようになったら、トレード候補に入れてみると面白いと思います。実際にトレードせずチャートを眺めているだけでも、相関性のある銘柄のトレードアイディアが浮かぶことがあるかもしれません。関連した内容ですが、ブル型の米国長期債連動ETFの投資タイミングについては「金利(1):長期金利と債券価格の変動」という記事が参考になると思います。長期的な債券価格の動きを論理的にイメージができるようになるので是非読んでみてください。
参考になれば幸いです。