こんにちはCantomです。
皆さんは金原油や天然ガスといったコモディティ(商品)の投資はされるでしょうか?
僕はマーケットの状況によって投資することがあります。
最近はCFDやETFなどで手軽に始めることができますが、コモディティ投資を始める時にはバックワーデーションとコンタンゴに関してある程度の理解をしてから投資を始めないと大ケガをしてしまうことがあります。この仕組みを知らずに手を出すと投資する銘柄やタイミングによっては、投資額が全て吹っ飛んでしまうほどの危険性があります。
今回の記事ではそのなかでもバックワーデーションについての解説をしてみたいと思います。
バックワーデーションとは?
先物市場で現在の価格(スポットプライス)が将来のコントラクトの価格よりも高い状態です。最も一般的なコモディティ投資の方法はCFDになるかと思いますが、この時に提示される価格(スポットプライス)はコントラクトのロールオーバー毎に調整されます。例えば原油のスポットプライスが$80.00の時に、次のコントラクトの価格が$79.50、そのまた次が$79.00になっているといったイメージです。
コントラクトの確認をするにはYahoo! FinanceのFuturesの項目が便利だと思います。
先物取引では期先のコントラクトの方が高いコンタンゴと呼ばれる状態が普通です。
いつバックワーデーションが起きるの?
需要が供給を越えている時に発生します。最近のケースであればロシア・ウクライナ戦争の影響で、ロシア産エネルギーの禁輸が行われたことで供給が制限された結果バックワーデーションが観察されました。バックワーデーションが発生している時は該当する商品の価格が上昇します。これに輪をかけてコロナ以降の異次元緩和による景気過熱の影響もあって原油などの資源価格高騰を加速させました。
トレーダー目線ではバックワーデーションが発生時には原則としてロングで入るのがセオリーです。
投資家にとって影響があるの?
投資家としてはとても重要です。一日の中でトレードを全て完結するデイトレーダーであれば市場のモメンタムが分かる程度の影響になると思いますが、スイングトレーダーになるとコントラクトのロールオーバーによる影響が大きく出ます。バックワーデーション発生時にロングポジションを持っている場合は、ロールオーバー時に次のコントラクトの価格差分だけ「高く売って安く買い直す」を自動的に繰り返していきます。そのためロングポジションホルダーにとって非常に有利な条件になります。買い手に有利な条件なので投機マネーも流入して価格上昇に勢いが付きがちです。
逆にショート勢はバックワーデーションが発生している間は、このロールオーバーの影響で資産を目減りさせてしまいます。期先のコントラクトを眺めて将来の価格がすぐに下がると信じ込んでショートポジションを作るのは危険です。
バックワーデーションを味方に付けたトレード戦略
一般的な戦略としてはバックワーデーションに気が付いたらCFDでロングポジションを構築するか、ブルETF/ETNなどの銘柄で短期勝負を繰り返す方法が安全だと思われます。CFD以外の関連した投資銘柄を挙げるので興味がある方は参考にしてみてください。
Cantomはカナダ在住のためHOD,HOU, HND, HNU, SCO, UCOなどの商品で取引をしていますが基本は同じです。
記事の情報が参考になれば幸いです。